胸に手を当てる歯科医

従来、歯科においては虫歯などの治療が医療行為として捉えられてきました。
一方、近年においては歯の健康を保つために定期的に通院をするなど、事前に対処をする方法も重要視されており、予防歯科も治療行為として行われています。

現在、予防歯科を診療科目の1つにしている歯科医院も多く目にすることができます。
予防歯科は、年齢、歯の病気の有無にかかわらず全ての人を対象とした歯科メニューになっており、歯医者による指導の下に進められます。
歯医者が行う指導は、大きく、ホームケアアドバイスとプロフェッショナルケアの2つがあります。

まず、ホームケアアドバイスでは、自宅で行う予防方法に関しての指導を受けます。
主な内容にはブラッシング指導とデンタルグッズの提案があり、例えば、ブラッシング指導では、丁寧に磨くことや、部位ごとの磨き分け、歯垢が溜まりやすい部位の磨き方、時間などに関してアドバイスを受けることができます。

プロフェッショナルケアは、実際に歯科医院で受ける予防措置になります。
歯科医院によって異なるものの、代表的な予防措置としてはPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング)と呼ばれる処置があります。
ここでは、専門的な器械を用いることで毎日の歯磨きでは手の届きにくい部分のクリーニングを行います。

PMTCの一連の流れは、問診、検査、染め出し、歯垢(プラーク)・歯石・着色除去、研磨、洗浄・フッ素塗布となります。
まず、問診から染め出しまでは実際のケア前の作業になり、状態を確認することで効果的な予防対策を立てる参考に使われます。
染め出しは歯垢などの付着状態を調べるための作業になり、歯垢染色体を使用することで歯の汚れている部分を確認することができます。

歯垢除去等から洗浄までは、実際の作業になり、染め出し結果に沿って行われます。
最初に、炭酸ナトリウム塩を用いて歯の表面の汚れが取り除かれ、同時に、専用の器具を用いて細部までの歯石除去が行われます。
研磨からは、フッ化物入り研磨ペーストが塗布された後にプラスチックチップやブラシで磨かれ、洗浄へと進んでいきます。

フッ素塗布は仕上げの段階になります。
ここでは、フッ素配合のジェルを使って、歯の間や表面を1本ずつ磨いていき、
3DSと呼ばれる方法が用いられることもあります。
3DSは、歯の型を取って透明な薄い樹脂で全体の形を作り、中にフッ素などの薬剤を入れて行う方法です。
メリットとして薬剤の浸透性が高いことがあり、効果的な方法として用いられています。

仕上の段階では、シーラント処理も行われます。
シーラント処理は、虫歯になりやすい奥歯の溝を接着力の強いプラスチックで埋めてしまう方法です。
処理をすることで食べかすなどが溜まりにくくなり、虫歯の予防に効果を発揮します。